【マラソン研究】ペースメーカーを風よけにしてマラソンの自己ベストを叩き出そう!!

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先日、ハーフマラソンの自己ベストを半年ぶりに10分更新した記事を書きました。

実は、普段のトレーニングのタイムから想像していたよりも、かなり楽に走れたので良かったのですが、なんとなく結果に違和感を感じていました。

どうも腑に落ちないので、グーグル大先生に聞いてみたところ、以下の理論にたどり着きました。

 

「ペースメーカー代わりにしていた前を走るランナーが、空気抵抗を軽減してくれていた(ので楽に走ることが出来た)」

 

ハーフマラソンの結果に違和感を感じていたのは、多分これが原因ではないかと思います。

でも、よーく調べてみると、どうやらランニング界隈では「結構あたり前の話?」かもしれません。知っておいた方が良さそうです。

とういうことで

ランニングの空気抵抗が、「ランニングエコノミー」や「タイム」にどれくらいの影響があるのか、調べてみました。

ご興味のある方は、ぜひお付き合いください。

参考記事のリンクも本文に貼ってあります。

まずは、先日のハーフのPBのときの状況を確認

先日のハーフのときは、スタートから3kmの地点で前を走っていた2人のランナーが、わたしの当日の目標タイムに近いペースを刻んでくれていたので、勝手にペースメーカーにしていました。

 

位置取りは、2人の並走するランナーのちょうど真後ろ、1.5mくらいの位置をずーっと追走していました。ほぼ無風だったと思います。

この時点では、単にペースを刻んでくれるランナーがいて、楽だなーと感じていただけでした。

ペースメーカーの後ろを走った時の空気抵抗(抗力係数)はどのくらい軽減されるのか?

ペースメーカーの後ろを走ると、どのくらいランニングの空気抵抗が軽減するのか、どういったパターンの並びが最も理想的なのかについて、こちらのウェブページに参考になる情報が載っていたいので、まとめます。

 

コチラの記事では、マラソンのペースメーカーのスリップストリーム(人の真後ろで空気抵抗が低下している状態)に入ることの効果について、模型人形を使って実験結果をもとに解説しています。

結果だけまとめると、以下のようになります。

【パターン別の抗力係数】※数値が小さい方が、空気抵抗が小さいらしい

① 単独で走ったとき(これが基準)

 0.97

② 2人のペースメーカーに前後に挟まれて走ったとき

 0.11

③ 2人のペースメーカーと3人で縦に並んで、一番後方で走ったとき

 0.30

④ 3人のペースメーカーを横に並べてその後方を走ったとき

 0.07

 

以下、上の4つのパターンのイメージです。

【①のパターン】

 

【②と③のパターン】

【④のパターン】

ちなみに、わたしのハーフの時の状況は、前に2人のランナーが並んでいた状態なので、③と④のあいだくらいの効果であると思われます。

 抗力係数は、タイムにどのくらい影響するか?

抗力係数で表現されても、一体どのくらいタイムに影響があるのかがわからないとピンときませんね。

同記事内で以下のように示されています。

2時間10分で走る力のある身長175センチのランナーがいたとする。2時間5分のペースで走る2人のペースメーカーの真ん中に挟まれ、国際陸連(IAAF)の規約である35キロまでペースメーカーに引っ張っていってもらった場合、温存できるエネルギーは約77キロカロリー。これは距離にすると約1360メートル分になり、時間にすると約4分もの短縮になるという。

うーん。細かい条件がついていますが、要約すると

  • 2時間10分の実力
  • 2人のランナーに挟まれている
  • 時間にすると4分の短縮

となり、短縮できるタイムはだいたい3%といったところでしょうか。

 4 ÷ 130 = 0.0307・・・

ブログ管理人の勝手な考察と妄想

上で挙げた例は、あくまでもエリートランナーの場合です。

それでは、われわれ市民ランナーの場合には、一体どれくらいのタイム短縮が見込めるだろうか、ということを考えてみました。

上に挙げた例(3人縦走の真ん中に挟んでもらった結果、タイムが3%短縮した)をベースにして、わたしたちの実際のレースを想定して、さらに以下の2つの条件を追加します。

 

条件① われわれ市民ランナーは、自分でペースメーカーを雇うのは現実的でないので、上の例のように、いい感じに3人縦走の真ん中に挟んでもらうのは難しいです

仮に、前に2人のランナー並走している真後ろを追走した場合を考えると、タイムの短縮効果は、上の例の3%よりは小さくなるので、実際は1%~2%くらいと想像できます。

 

条件② 上の例の条件はトップレベルのランナーのスピード(秒速5.4m)の場合です。

一方、例えばフルマラソンを3.5時間で走る市民ランナーのスピード(秒速3.4m)の場合は、もともとの空気の抗力係数がエリートランナーよりも小さいはずなので、ストップストリームによって得られる効果は、さらに小さくなると考えられます。

 

以上の2点を考慮すると、市民ランナーのレベルの場合、2人並走のランナーの後ろを追走して得られるタイム短縮効果は、恐らく1%くらいのなのではないでしょうか。

※もし強風が吹いている状況だと効果は大きくなると思われる

 

1%という数字が大きく外れていないとすると、サブ4、サブ3.5レベルの市民ランナーなら、フルマラソンで2~3分短縮できるかもしれません。

特にサブ3を狙うランナーなんて、1分短縮するにも大変なトレーニングをしていると考えると、まったくバカになりませんね。

 

以上、途中からは勝手な考察を交えて、ペースメーカーの重要性について考えてみました。